311考 その1

先日、東日本大震災から10年の節目を迎えました。

種々の報道や新聞の社説、特集などが311前後からなされましたね。記憶を風化させない事は大事な事です。

その中で、落胆した記事がありました。讀賣の3/11です。

高台などへの集団移転などで上下水道などのインフラが増え、新たに整備されたインフラが40-50年後に一気に更新を迎え巨額の費用が掛かる事が課題だという論旨です。

これ、全くもってダメ記事です。

1. 高台などへの集団移転で新たなインフラ延長が必要になった

そもそも歴史的に津波被害が繰り返された三陸のリアス式海岸線沿いに町を形成し、再びの津波被害を無視してインフラを整備していた訳ですから、津波被害のリスクの無い高台での宅地開発は当然です。

2. 40-50年後に一気にインフラ更新を迎え、巨額の費用が課題となる。

どんなインフラでも寿命は40-50年です。市街地開発でも新規宅地開発でも、一挙に整備する訳ですので40-50年後に一気に更新時期を迎えるのは当たり前で、何も被災地の新規インフラだけではなく日本中のインフラがそうなのです。

書いた記者も宜しくありませんが、この記事にOKを出したデスクも宜しくないですね。無用に不安を煽るだけの記事です。

フィリップ カレッジリング