今回のバスケW杯で世界に通用しなかった日本代表。今後の日本バスケとB.LEAGUEには、新たな「課題と戦略」が必要だと思います。
わたくしが勝手に考えた「課題と戦略」は、、、
1. フィジカルコンタクト
2. 国内レフリー制度改革
3. NBAだけではなくユーロリーグへの参戦選手増
まず「フィジカル」の事から。
身長178cmの篠山竜星がマッチアップするとこんな感じ↓↓↓↓↓
身長208cmの渡辺雄太でもこんな感じ・・・・
つまり身長差は圧倒的です。
「フィジカル」とは簡単には「体格」の事ですが、これは世界で通用している野球日本代表やサッカー日本代表も同じく体格差のある他民族・人種と戦うので単に体のデカい小さいが課題ではありません。
「コンタクト」「当たり」「競り合い」「ぶつかり合い」です。
でもファウルではありません。
今回、各戦を見て印象的だったのは「ファウルの少なさ」です。どのチームもファウルが少ないです。そりゃ、ユニフォーム引っ張ったり、激しく肩ぶつけたり腕ぶつかったりはありますが、足引っ掛けるとかボール持つ手を叩くとか、明らかな悪質なファウルは見ませんでしたし、そもそも審判がファウルを取る回数が少ない。
つまり「世界に通用する課題」の第1は、「当たり負けしない」事。
B.LEAGUEでは、ちょっと肩がぶつかっただけでファウル。ユニフォーム引っ張たらファウル、腕がぶつかりボールがこぼれたらファウル。リーグ戦で非常にファウル回数が多いと感じます。
今回の代表招集で渡邉雄太と八村が盛んに協会に直訴したと言われるのが、日本の審判のファウル基準が米国のそれと違いが大きいという事。NBA帰りの田伏、富樫や外国人選手も日本のファウル基準が厳しすぎると言っています。
そうなんです、バスケはコンタクトスポーツなんです。
激しく体をぶつけ合いながらボールを取り合うゲームなのです。
まず、その事を協会、チーム、選手全体が認識しなおす事が戦略的第1歩。
体をぶつけずにきれいにドリブルで抜けてノーマークでシュートを打つ・・・なんてありえないのです。
今回のW杯日本代表は、オフェンス時のターンオーバー(ボールを取られて攻守交替)が非常に多かったです。ディフェンス時には、ドリブルで体を寄せながらグリグリ進んでくる相手になすすべもなくゴール下まで進まれる状況が多発しました。
選手のやるべき事は、ぶつかり合っても弾き飛ばされないよう体幹を鍛え、当たり方の角度とか競り合い方を変えるべきです。富樫も田伏も低身長選手ですが、非常にコンタクトに強いです。
今回の代表メンバーでも、八村、渡邉、ファジーカスとNBA(若しくはNCAA)での「激しい当たり」を経験していた選手達は、オフェンス・ディフェンスともに活躍しました。B.LEAGUEでは輝きを放っていた大貴、雄大、竜星達は実力を発揮できなかった・・・・というか、当たりに慣れていないのでパフォーマンスが低かったと言わざるおえません。
そしてJBAは審判の基準を世界基準に変え、ぶつかり合いながらのボールの取り合いを「ファウル」ではなく「通常のコンタクトプレイ」と変えねばなりません。
日本人は「フェアプレイ」を好みますので、ついつい「当たり」=「ファウル」とする審判傾向が強く、結果B.LEAGUE戦でのファウル回数の増加につながり、選手はファウルをもらわないようにコンタクトを避ける傾向になります。これが世界で通用しないフィジカルの弱さにつながっています。
また、田伏・富樫・渡邉・八村のように世界最高峰のNBAに挑戦するのはもちろん良い事ですが、出場機会が少なければ意味がありません。ユーロリーグやPBA(フィリピン)も世界レベル選手が多数いますので、日本人選手が挑戦の幅を広げて「世界基準」のバスケを体感し、吸収する事も大事。
特に今回のW杯で強さが目立ったのは、ユーロリーグ勢(ヨーロッパ諸国)。
準々決勝進出の8強中5チームがヨーロッパ勢です。
ちなみに9/15に行われた決勝戦は、アルゼンチンvsスペインで世界2位のスペインが2度目のW杯優勝を果たし、3位決定戦ではフランスがオーストラリアを下し、優勝スペイン、準優勝アルゼンチン、3位フランス、4位オーストラリア、5位アメリカで終了しました。
このW杯の結果を踏まえ、近日中に発表されるであろう新FIBA世界ランキングではスペインが1位になる可能性大です。もしかして2位にフランス?また、上位陣にはセルビア、リトアニア、スロベキア、クリアチア、イタリアと欧州勢が過半を占めるでしょう。
日本人プレイヤーは、ユーロリーグ参戦を本気で考えるべきです。
とはいえ、バスケ日本が「世界に通用する」のは時間がかかるでしょう。
でも、日本のバスケは夜明け(B.LEAGUE発足)が来たばかりの「早朝」です。