今回のシリーズブログは、昨年から考えていたことを飛行機などの移動時間のヒマつぶしにスマホのPagesに書き込んだものをまとめてみました。
このシリーズブログ【レイバーシフト】には、経済的・政治的要素を含んでいます。反対と思われる方はコメント欄かトラックバックにご意見を頂いても結構です。ただし、匿名・誹謗中傷のコメントは削除致します。
日本では、1年程前から人手不足問題が盛んに言われています。つい数年前までは「買い手市場」で、就職難・非正規社員問題が言われていたのに様変わりです。
しかし本当は日本は「人手は不足しない」のです。
人手不足と言われる職種は、工場従業員、建設作業員、宅急便・トラックドライバーなど物流、コンビニ、外食、介護福祉などなど、つまりブルーカラーです。ようは、社会的評価が高くなく、給料が安い職種という事です。一昔前に言われた「3K」キツい、汚い、危険、さらに昨今もうふたつKを付けるとすると、「カッコ悪い」「給料が安い」の「5K」職種です。
同じ清掃作業員でも、一般のビル清掃作業員は×だけど、ディズニーランドのお掃除お兄さんは〇、、、、、カッコ悪いのは×の典型例。
じゃあみんなが望む職種は、ホワイトカラーでサラリーマンOL, 企画、デザイン、プロデューサーだかプランナーだかディレクターだとの職種などです。でも本当はこれらのホワイトカラー職種がとっても余剰なのです。
別の側面では、求職者が5K職種を嫌わなければ良いということですが、しかしそりゃ「危険で汚くてキツくて給料安くて、、、、、、」じゃあ嫌われますわな。ホワイトカラー職種から5K職種にレイバーシフトするには5K職種の地位・待遇・報酬が向上することが必要です。
視点を変えて、大企業の従業員構成を見てみましょう。国の産業分類調査を大和総研が職種別マトリックスにした表なのですが、相関係数等で書かれていてわかりにくいのでわかり易く書き直すと、
【大企業製造業(資本金3億円以上、常時雇用者300人以上の製造業)の職種構成比率】
生産従業者 16%
専門技術者 12%
営業等販売部門従業者 22%
事務従業者 25%
保安流通部門従業者 8%
管理的部門従業者 15%
経営部門従業者 2%
生産従業者は例えば自動車メーカーなら組立工場等の工員さん。専門技術者は技術研究所とか工場にいる特別専門技術者(特殊技能工や研究者)。つまり、製造業の本業の中核職種たる生産や技術担当者は、社員全体の28%しかいません。1/3以下!!
営業等販売部門、つまり営業、マーケティング、宣伝、なんとか企画、なんとか戦略などは22%、事務屋さんは25%、管理職に至っては15%もいます。まとめてホワイトカラーで62%!!経営陣の2%を入れると64%!!製造業なのに、生産技術系が3割未満で本社や支社など非生産系が6割以上!!
これ、どう見ても異常です。
(つづく)