サイフィン・ローカリズム【2】

 では、なぜサーフィンにはローカリズムがあるのでしょう?

これには2面があります。

まず「地元民が持っている意識」。これは地元に住むサーファー側。簡単に言うと、「地元の海岸で波乗りするんだから、ヨソ者よりも波に乗る優先権がある」という主張と解釈されがちですけど、【住んでるだけ】で優先権がある訳無いデスね。こりゃマチガイ!脱線した解釈デス。詳しくは後述。

次に「地元民への配慮意識」。これは、その海岸にサーフィンしに来たビジターの人たちが、地元民や地元サーファーに対して、一定の敬意や配慮をする認識です。まあ、これは「旅の恥はカキステしない」みたいなモラル意識。

この「地元側の意識」と「ビジター側の認識」が表裏一体なんです・・・・・・ローカルは、「ウチに遊びに来てくれてアリガトね」、ビジターは「ちょいとお邪魔シマスよ」という相互謙譲意識ですね。

まずは【地元民】=ローカルとは・・・・
まず地元=自治体への納税の義務を果たしているか?
選挙権などの権利をキチンと行使しているか?
地域のルールやモラルを守っているか?
地元コミニュティへ何らかの役立つ事をしているか?

わが町の例で言えば、町民税や県税は町の大きな産業である観光の為に、海岸線の整備に多くの配分がなされます。海岸線そのものは国有地ですが、そこに海岸まで歩けるように道を作ったり、駐車場を整備したり、公衆トイレを作ったりするカネは、県税町税など住民税から配分されます。我が町は、他に産業がありませんし、法人数も少ないので結構高い住民税率デス。。。。

住んでいるサーファー達は、数年に一度ある町長選挙や町議選などで、サーフィンや観光振興に理解のある議員さんを応援したりします。こりゃトーゼン、自分達も楽しむサーフィンのインフラとして、海岸整備に投資する傾向の議員や町長さんを応援しますわね。ただ、モチロン政治的なものも含め、思想信条は自由ですし、地縁血縁もありますわな・・・。

そして、春~秋は毎週、ボランティアの海岸清掃活動に多くの地元サーファーや商店主、漁師さんが参加します。これは、町への外来者がもたらす経済効果に対するサンクスとともに奉仕活動デスね。志の高いサーフショップさんは、海岸に降りやすいように日曜大工で階段作ったり、ゴミ箱設置したり。

短絡的には、「地元のヤツは海の中でデカい顔していい」みたいな解釈をする方々が多く見られます。これはサーファーの平均年齢が若く、考え方が成熟していないので見られる傾向ですけども、こういった納税や奉仕活動など地域住民としての基本的義務と活動の見返りに、少々の優先権を主張する・・・・というのが根拠なんです。

ワタクシ50歳過ぎちゃうと、ヨソから来た自分の息子より若いサーファーが少々の事しても、いちいち目くじら立てません。そして、一宮町には多くのサーフボード工場やウェットスーツ工場、ショップなどがあり、その従業員にとってサーファーは「お客さん」デスから、これまたトラブルになる事を避ける傾向があります。

やさしーねー。。。

でも、地元側のこういった背景の中で、問題化しているのが「週末別荘族」や「アパート族」の【なんちゃってローカル】のヒト達の起こす問題。

この人達、住民税払ってないし、選挙参加しないし、地元の活動にもム参加がほとんど。
おまけに、モラル低いのが多い。

今年の夏の猛暑の気候に「生ゴミ回収の日」じゃないのに、生ゴミを町指定のゴミ袋じゃないコンビニ袋に入れて、ゴミ集積所に放置します。翌日には、キョーレツな匂い!!!過激なヒトは「おまえら、ゴミ出すな!ゴミの回収費用は税金ダゾ!!!」という意見、ある意味ごもっともです。有料ゴミ袋の代金は、ゴミ処理センターの運営費に充てられ、ゴミ回収費用は町民税デス。

レンタル別荘の庭で、夜遅くまでバーベキューして飲んでサワいで。。。近隣住民の苦情でますワナ。
今年のお盆、この問題で最悪のケースが発生しちゃいました。初盆で親族みんなでしんみりしている隣で、夜中までワイワイ・・・。トラブルになって、ケンカになってケーサツに沙汰、、、、。。。

大体が大勢で来るので、数台のクルマが別荘やアパート周辺に違法駐車で、耕運機をタンボまで運転していく農家の方とトラブったり。。。

大体そーゆーモラルの人たちですから、海の中でもトラブル起こします。「前乗り」と言って、既に誰かが乗っている波に後から割り込んできたり。。。。しまいに、接触事故・ケガ・ケンカ・・・・うー

【続く】

フィリップ カレッジリング

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