お得意様のO様よりカレッジリングの修理とメンテナンスのご依頼を頂きました。
4年前にお作り頂いたカレッジリングは、「古美仕上げ」=黒美仕上げではなく当初からわざとアンティックシルバーに見えるようにウェザリング(※)した仕上げでした。
※ウェザリングとは、わざと使い込んだように見せる技法の事で、ダメージドジーンズやプラモデルをわざと汚したような事を言います。
O様はこのカレッジリングを毎日就寝時以外は付けているとの事で、どこかでぶつけてしまい、石留枠に亀裂が入り、それが徐々に欠けになってきてしまったとの事で、「どうしたらいい?」と写真とともにご相談頂きました。
おっと、これは危険です。何かにぶつかって割れた地金が欠けになり、飛び出している部分があるので、ケガや衣服がかぎ裂きになる危険性があるので、すぐに修理しましょう!と申し上げました。
お送り頂いたリング↓↓↓↓↓
石にも何か硬いものでこすったような跡があります。きっとこの時に石留枠に打突があり、欠けにつながったのでしょう。
リング本体もいい感じに使い込まれ、お納めして4年ですがまるで20年経ったような風合いです。
この独特の古美仕上げ(ウェザリング加工)のお話しは長くなるので、また今度。
O様からは「石のキズやリング本体のキズなども石留枠以外は味なのでそのままに」との事でしたので、石留枠のみ切り取って、再形成し、同じ石を留め直しました。
火を入れたのでどうしても希硫酸やアルカリ液に浸漬して自動的にクリーニングされちゃったので、再度古美仕上げも施しました。
内側だけはピカピカです。
お納めした所、O様より「自分好みのウェザリング!!!」とお褒め頂きました。
以上