昨年、ご購入頂いた結婚指輪のメンテナンス依頼が来ました。ご主人のリングは、納品後数か月でメンテしたのですが、今回は奥様のリング。
ご主人のリングの状況を見て気づいたのですが、どうやらお仕事がアルカリ薬品を使う仕事、、、きっと美容師さんかな?
きっと奥様も同じお仕事をしていらっしゃるのでしょう。
ご主人のリングと同じ症状。
パーマ液やシャンプーなどアルカリ薬品に触れるとまず、カレッジリングの黒美仕上げが剥がれてきます。黒美仕上げは、わざと硫化膜を形成して黒くしたものですのでアルカリで中和されると硫化膜が無くる=黒が剥がれて地金無垢になる。また、エンブレムの保護膜の樹脂や接着剤も酸性ですから剥離してしまいます。
ご主人にも奥様にも、「お仕事の時に薬剤洗剤を使う時はリングは外してください」と対策を申し上げました。
もちろん、メンテナンスは致しました。
剥がれた黒美仕上げは再度行い、エンブレムも再装着。
今度は、24時間硬化の強力な樹脂で覆いました。
けっこうキズもありましたけど、Philip College Ringに修理メンテナンスで「嫁に出した娘が里帰り」した時は、全ての汚れを落とし、傷を取って磨いてお返ししております。
以上でした