ふと思い立って「リングカッター」を購入してみました。
このリングカッターは、全国の消防署に常備されているというモノ。
「なんで消防署なの?」って思いますよね。ワタクシもそう思いました。調べてみたら、救急搬送患者の身に着けているものを緊急に除去しなければならない事態への備えなんだそうです。
でも、そのような緊急搬送以外でも行政サービスとして、「指輪が抜けなくなって困っちゃった・・・」という場合も、依頼すれば無料でリングを切断してくれるそうです。
消防署以外で抜けなくなったリングを外せるのは、
2. 病院
こちらも緊急搬送されてきた患者の手術の妨げになるリングなどを切断する目的で、救急病院を中心にリングカッターが常備されているそうです。でも、事故など以外の場合は医療行為として料金が請求されるらしいです。
事故など以外で指輪が抜けなくなった時には、宝飾店に相談しよう・・・と思うかもしれませんが、ほとんどの宝飾店はリングカッターは持っていません。少なくともワタクシの知る限り、ジュエリー店でリングカッターを持っているお店はありません。
宝飾店などで提案される対処法としては「手に冷水を掛け石鹸を付ける」でしょう。
これ、原始的ですが一番合理的な対処。指輪が抜けない=血流の関係で手がむくんでいるという事ですから、手を冷やして血流を押さえ、そして界面活性剤が入っている洗剤類で滑りを良くするという事なんです。
でも、もしかしたらPhilip College Ringユーザーさんで指輪が抜けなくて困ってしまい、消防署や病院のリングカッターでリングを切って貰ってしまった方が発生するかもですよね。ってコトは、Philip College Ringとしてはそういう備えをする必要があります。
いえいえ、誤解しないで下さいね。
指輪が抜けなくて困ったらPhilip College Ringまで来てくれれば、カレッジリングを切断します・・・ってコトじゃありませんよ。リングカッターで切ってしまった大切なカレッジリングを修理修復する依頼が来るかもです。
このようなリングバンドを切ってしまったリングを修復するには、カット面がどのような状況か?がポイントになりますし、どのような器具で、どのように作業してリングをカットするのか?を把握しておいた方が良いと思っての購入です。
さてさて、購入したリングカッターを使ってみました。
明工舎というメーカーの製品。この明工舎さんは信頼できます。
Philip College Ring常備の幅広サイズゲージも明工舎製品です。安物サイズゲージと違い、リングサイズのブレが全くと言っていい程無いので採用しているのです。
一番の問題は、カッターの刃の精度。
ギザギザにカットされたリングはそのままでは溶接出来ません。
ギザギザを養生して真っすぐな断面にしてから溶接しないと着きが悪いのです。
私物のシルバーリングで実験。
少し使い方にコツが必要ですが、コツをつかめばすんなりカット出来ました。
素晴らしい!! ほれぼれするような綺麗なカット面です!さすが明工舎!!
下手な作業者が糸鋸でカットした断面よりスムース。
これならすぐに修復出来そうだという事がわかりました。