いよいよ8/26にアメフトXリーグの2018シーズンが開幕します。
Philip College Ringの【アメフトに行こう!プロジェクト】恒例のシーズン開始にあたって、オービックシーガルズの大橋誠GMに、今シーズンの見どころ、オービックシーガルズについて寄稿頂きましたのでご紹介致します。
大橋誠オービックシーガルズ・ゼネラルマネージャー
出身地/誕生日 | 兵庫県/6月9日 |
選手時代のポジション | LB |
選手歴 | 都立西高校(1981~1983) 早稲田大学(1985~1988) オービックシーガルズ(1989~1996) |
アメフトコーチ歴ほか | キッキングコーディネーター(1996@オービックシーガルズ) ディフェンスコーディネーター(1997~1999@同上) ヘッドコーチ(2000~2015@同上) シニアアドバイザー(2016@同上) ゼネラルマネジャー(2017~@同上) ———– 第1回世界選手権守備コーチ(1999) 第2回世界選手権守備コーチ(2003) ジャパン・USA・ボウル守備コーディネーター(2005) 第3回世界選手権守備コーディネーター(2007) ノートルダム・ジャパン・ボウル守備コーチ(2009) ジャーマン・ジャパン・ボウル守備コーチ(2010) 第4回世界選手権アジア予選/本戦守備コーディネーター(2011) ジャーマン・ジャパン・ボウルⅡ/第5回世界選手権アジア予選守備コーディネーター(2014) 第3回U-19世界選手権アシスタントヘッドコーチ(2014) 第5回世界選手権守備コーディネーター(2015) 第4回U-19世界選手権ヘッドコーチ(2016) 日本アメリカンフットボール協会強化育成委員(2016~) 第5回U-19世界選手権ヘッドコーチ(2018) |
<以下、大橋GM寄稿内容>
SUPER9/BATTLE9のDIVISION内2ブロック制もいよいよ3シーズン目を迎え、節目の年となります。
SUPER9同士の試合はかつてない激しいものになっており、一つ一つの試合を勝ち抜くことはもちろん、チャンピオンシップ獲得までに、チームの消耗をどうコントロールできるかも大切な要素になってきています。一方、SUPER9のチームとBATTLE9のチームが戦う試合では、その格差が更に広がったようで、平均点差が36点、最大点差の試合ではその差が84点に達しました。
これらの状況を受けて、Xリーグでは19年シーズンよりDIVISION編成をX1 SUPER(8チーム)とX1 AREA(12チーム)に分割します。上位リーグのX1 SUPERでは、総当たり戦を経てプレーオフ参加4チームを決め、4チームのトーナメントで優勝決定となります。つまり、来シーズンよりX1 SUPER以外のチームには優勝の可能性がなくなるのです。今シーズン終了時、総合順位上位8チームに入るのか、9位以下に終わるのか、緊迫の展開が予想されますので、優勝争い以外にも、見どころの多いシーズンになることと思います。
今シーズンの優勝争いということで言えば、やはりアメリカ人選手の活躍がカギになるとは思いますが、かつてと違ってきているのは、アメリカ人選手だけに頼るような形では、疲弊を伴う接戦が続くレギュラーシーズンを勝ち抜くことが難しくなっているということです。彼らを活用できるだけのチームの総合力、とりわけプレー精度の高さが分かれ目になると考えています。また、今シーズンは我々オービックシーガルズ を始め、富士通・ノジマ・エレコムなどのチームで新たにアメリカ人選手を受け入れています。その新戦力を今シーズン中に機能させ、活用させることができるかも、重要なポイントとなるでしょう。
個人的に注目しているのは、各チームのランニングアタックに関してです。Xリーグでもワンバック・スプレッドフォーメーションが基本、ややパス偏重のオフェンスが基本となって久しいですが、それに対するディフェンスも随分進化してきたように見られます。こうなってくると、QBの良し悪しに左右されるパス偏重から、ランアタックで時間やフィールドポジションを確実にコントロールできるチームが強さを発揮するでしょう。その辺りも今シーズンの見どころかと考えています。
さて、今シーズンのオービックシーガルズですが、まずは、大改革に踏み切ったオフェンスの奮起が期待できます。かつてのQBとは異なるスタイル、デュアルQB(投・走で試合をコントロールするQB)ハワード選手を迎えたことで、特に前述のランアタックに厚みが出ています。
RBにも、原・望月・李・地村など異なるタイプのランナーが揃っていますので、誰がどのようなキャリーを見せるのか、見ていて楽しいオフェンスが展開されるでしょう。また、パスにおいても大型TEハフの加入で、高さを加えた攻撃が可能になりました。フィールドを広げることのできる、スピードあるWR陣も健在ですから、期待は高まります。
ディフェンスに関しては、システム理解がますます深まっており、選手間の共通認識がしっかり出来上がりつつあります。そのおかげで、思い切りの良いプレーが要所で見られることが増えています。もともと、タレントの多いディフェンス陣ですが、同世代最高と考えられるDL佐藤・DBビーティ(BJの実弟)・久保などが新しい刺激を加えてくれています。
何れにしても、リーグ全体の攻防も、進化しつつあるオービックシーガルズの戦いも、目の離せないシーズンになることは間違いありません。是非、試合を楽しみにしていただき、できれば会場で参戦していただければ嬉しい限りです。
オービックシーガルズGM 大橋 誠