豪雨、台風「新たなステージ」

今朝は西日本の雨も小康状態になり、救助・捜索が本格化しているようです。

梅雨前線は、ようやく少しだけ北上し、日本海側に。

でも、北緯20度線を越えた当りに「915hp」と表示され、すごく密度の濃い等圧線に囲まれた台風8号があります。

 

915hp。。。。

スーパー台風です。

 

衛星画像で見ると、小さくはっきりした台風の目が見えます。

速度25㎞で北西進

最大瞬間風速75m

25m以上の風の暴風域150㎞

 

長年の台風ウォッチャーのワタクシでも、この数字とこのような等圧線の密度は記憶にありません。

 

気象庁は3年前、「新たなステージに対応した気象」というタイトルの論文を発表しています。以前(比較対象としては、昭和年代と平成初期)と比べ、集中豪雨や台風被害が多く、雨の降り方が局地化・集中化・激甚化しているという事で、その対応策の概要をまとめたものです。

 

気象庁のステートメントですので、「なぜ雨被害がひどくなっているのか?」の原因論や対策論には触れていません。

 

もちろん、学術的にその原因などを分析するのはワタクシの仕事ではありません。対策を提言するのも同様です。

 

しかし、この「新たなステージ化」は2011年を境に多発傾向にある事は確かです。

 

2011年、そうです。東日本大震災の年です。

 

では、何故震災後に豪雨被害が上昇傾向になったのでしょう?因果関係はわかりませんが、明確なのは震災以降の全原発停止による化石燃料発電の急増による排出される二酸化炭素量の激増です。

 

2011年以前から台風の大型化や集中豪雨被害、ゲリラ豪雨などは散見されていました。もう少しマクロな視点で地図や別の指標を見ると見えてくるのは、中国です。2010年に日本を抜いてGDP世界2位になりました。2000年代には中国各地で産業が日本並みに発達し、「世界の工場」となっていました。

 

その中国は、現在もエネルギー供給源の主役は、石炭です。次いで石油・天然ガス。急ピッチで原発建設を進めていますけどね。

 

資料がPCのどこか奥深くに入り込んでしまったのでデータを示せませんが、2013年か2014年以降、中国と日本で世界の二酸化炭素排出量の半分程を出しているのです。

 

また、中国は広い国土ですので、産業・人工が集中するのは「沿海州」と呼ばれる黄海・東シナ海に面したエリア。そして韓国もGDP世界11位で、オーストラリアを上回る規模。北朝鮮も産業発達度は低いですが、ほぼ燃料は石炭。つまり、この極東気圧配置図の日本列島、朝鮮半島、中国沿海州で世界中の二酸化炭素の過半を排出しているのです。

 

さて、昨今の極東地域の豪雨台風災害の激甚化、2011年以降の日本の「新たなステージの雨被害」と二酸化炭素排出量は因果関係があると思うのは、ワタクシだけ???

 

フィリップ カレッジリング

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