Philip College Ringでは、リング内側の仕上げを「インサイド・ヘアライン・フィニッシュ」(=リング内側のヘアライン仕上げ)を標準にしています。
お分かりになりますでしょうか?
リングバンド(手のひら側)の表面は鏡面仕上げ、内側はヘアラインです。
なぜヘアライン仕上げにするかと言いますと、以下の目的があります。
【滑り止め】
カレッジリングは、通常のファッションリングより大きく重いため、手を振るなどした場合に大きな遠心力が掛かります。指を真っすぐにしていたりすると遠心力でリングが外れて飛んでいってしまうことを防止する為に、遠心力の働く縦方向ではなく横方向に線(ヘアライン)を付け、抵抗を持たせる為です。
【装着感】
夏場などは手指に汗をかきます。
リング内側に汗が付いた時、鏡面仕上げよりヘアライン仕上げの方がベタベタ感が少なくなります。
【内側刻印が見やすい】
リング内側にフルネーム等を打刻した場合、鏡面仕上げだと反射で文字が見にくいです。
ヘアライン仕上げは非常に打刻が見やすいです。
Philip College Ringでは、リング内径に合わせて大中小とヘアライン用の先端工具を揃えています。小さな直径のヘアライン工具で大きな指サイズのリング内側を仕上げると、うまくいかない(ヘアラインが横一線にきれいにつかない)のです。
ちなみにリング内側のヘアライン仕上げは、日本を除くグローバルスタンダードです。
なぜ、日本ではリング内側も鏡面仕上げするようになったかは知りません。
従って、日本のジュエラーさん達は、内側も表面と同様に鏡面仕上げしてあるのを良しとしています。幾度か、「Philip College Ringさん、リング内側もキチンと仕上げてください」(?!)と言われた事があります。
わかってねーなー・・・、と思いつつ、
「ああ、そーデスか?でもこれ、ウチの標準ですけど、なにか?」とスッとぼけております。磨きゃいーってもんじゃナイんですけど・・・
直販のお客様から、そのようなお声があった場合は理由をご説明し、「もしお嫌いでしたら鏡面に仕上げましょうか?」と伺います。
そうすると「ああ、そういうことなのか!じゃあ、このままでいいです」となります。