震災5年目

「311」 東日本大震災から5年経ちました。
改めて犠牲者の方々のご冥福をお祈りします。
復興も道半ばのようですね。
福島の皆さんは、とても厳しい状況のままのようでもあります。
大震災を教訓に、今日は我が家も防災の備えを確認する日にしたいと思います。
非常食・保存食・水、電池・懐中電灯、最低限の医薬品などなど。
さて、福島第一原発事故の影響で原子力発電について日本全体が誤った雰囲気に飲みこまれているので危惧しております。過剰に原発を嫌悪する感情的なムードが司法判断にまで及んでしまいました。裁判官は、学生時代から法学一筋の人種で、物理化学や原子力工学に知見があるはずが無いのに、国家最高水準の人材の原子力規制委員会が新たに策定した基準を否定する判決を出しました・・・感情論と推論以外あり得ません。
原子力発電で事故が起きたなら、事故が起きないように技術革新や法整備、更なる集中的な社会投資をするのが正攻法だと思います。
ワタクシが子供の頃、「交通戦争」と言われ、当時の人口1億人に対して年間1万人の交通事故死者が出てとても大きな社会問題でした。10年間で約10万人が交通事故で死亡していたのです。
当時、一部の交通事故死者の遺族は、「クルマは凶器」などのプラカードを掲げ、自動車排除運動も展開されました。「危ないし、排ガスだすから自動車なんか無くしてしまえ」論ですね。でも、当時の日本は、官民ともに前向きに問題を乗り越えるパワーがあったのでしょう。
その時、交通戦争=自動車交通の危険を日本全体が前向きにとらえ、メーカーは自動車の安全技術の革新に着手し、アンチロックブレーキシステムやシートベルト、エアバック、バンパーや衝突吸収ボディーなどの技術革新につながりました。学校や地域社会では交通安全講習などで歩行者にも大きな注意と自覚を促し、司法行政は道交法をどんどん改正して高度化していきました。
同時に、排ガスによる光化学スモッグなどの環境汚染も問題化していました。ちょうど今の中国の大都市のような状況だった記憶があります。自動車産業と行政、社会全体がそれに対しても触媒技術の革新などで排ガス問題を改善していき、その後のハイブリット・PHV・水素自動車などの革新的技術にもその時から取り組んだのです。
今や、ハイブリットカーや電池自動車、水素自動車で日本は世界最高水準。そうして自動車は日本社会でなくてはならない重要なものとなり、自動車産業は日本を代表する経済牽引産業となったのです。
その教訓を原発問題に置き換えると、原子炉を安全に制御する技術が最も中核で、その技術革新をどんどん進めるべきです。それなのに、現状では原子力関連はまるで日本の嫌われ者・・・・・・原子力関連に対する嫌悪感が先で、人材や投資、政策のモチベーションが低いです。
既に多数の原発が日本にはあるので、稼働させるにせよ廃炉するにせよ、原子力技術者と従事者は不可欠。日本には25か所の原発と50基以上の原子炉があるのです。原発反対(嫌い)論者は、これらを放置するつもりですかね?
今の日本社会はパワー不足のようです。。。。
フィリップ カレッジリング

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