2014年日本シリーズ優勝記念
チャンピオンリング
2011年の優勝時に続き、2014年の日本一チャンピオンリングもお作りさせて頂きました。
とは言っても、前回作ったからと言って情状で決めて頂いた仕事ではありません。
フェアに数社競合のデザインコンペを経て採用頂きました。
プレミアム仕様(オーセンティック)
10Kホワイトゴールド35-40g
天然ダイヤモンド84個 約2.0ct
ブラックサファイヤ4個
天然シトリン
スタンダード仕様
シルバー925 35-40g
キュービックジルコニア
シンセティック・シトリン
鷹が羽を広げてNIPPON CHAMPIONSのリボンを掴んでいるデザインです。
両翼上の★2個はソフトバンクホークスとして2回の優勝を表します。
前回は開閉式ドーム屋根を開けた時のヤフードーム(当時)でしたが、今回は街側から見たヤフオクドームを彫り込みました。
今回は、メンズ(選手・コーチ陣)向けのチャンピオンリングとともに奥様・お母様方向けの
「パートナーリング」と呼ばれるペアリングも付随しているのが最大の特徴です。
贈呈式は2015年3月27日、ヤフオクドームでのシーズン開幕戦試合前に行われました。
プレゼンターは王会長、受領者は選手会長の松田選手でした。
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<Making Champions Ring>
ダイヤモンドの選別。
黄色がかったものやカットの悪いダイヤを選別します。
歩留りは約85%です。
ブラックサファイヤの選別。
指定通りのサイズとカットか?
こちらの歩留りは約90%。
シトリンには「バックサンレイ」と呼ばれる放射線状のカットを裏面に入れました。
鋳造が終わり大まかにヤスリをかけてカーボンを落とした状態のリングとエンブレム。
鍛造工程。
数種のヤスリで形を整え、ス穴を潰し、彫刻刀などで彫刻部分を調整します。
鍛造と中間研磨が終了したもの。
作業の最大の難関、石載せ工程です。
今回はより耐久性を追及し、1個のダイヤを4本爪で留める「フォープロングス・インプラントセッティング」を採用。(前回は2個のダイヤを6本爪で留める方式でした)
リング1本当たり84個のダイヤですので336本の爪を倒して留めて行きます。
ブラックサファイヤも土手と平爪でしっかりと留めます。
神経衰弱的作業で集中力勝負の仕事です。
センターストーン留め。こちらはカレッジリングと同じキャップセッティング。
エンブレム留め。
石にドリルで穴を開けます。
中には割れてしまう石もありますので、留め直しです。
エンブレムは、裏側にスクリュー状のポストを作りねじ込んでいきます。
更にエンブレムの周囲を透明特殊樹脂で覆い、紫外線で樹脂をがっちり固めます。
特殊な有機溶剤以外では取れる事がありません。
例え衣服等に引っかかってもエンブレムは取れません。
また衣服がかぎ裂きにならないよう、角も樹脂で覆います。
商標と品位表示を打刻します。
指穴周囲を面取りし、着脱がスムースになるようにします。
イエローゴールド状態での半製品。
これで終わりではありません。
Philip College Ring自慢のホワイトゴールド加工を施します。
2種のプラチナ極厚メッキで覆います。これにて一応、完成。
トップの4時と8時方向に付けたブラックサファイヤとサイドパネルの黒美仕上げのコントラストがとってもいい感じになります!
この後、洗浄やメッキ工程で外れてしまったダイヤが無いか?
不作為でついてしまったキズ等が無いか?
最終チェックをして出荷可能になります。