洗浄作業

とあるグループオーダーの最終工程。
このリング達は、お客様のご希望でロジウムメッキを施します。

ロジウムとは白金属(プラチナ)で、艶やかな白っぽい銀色になり、変色無し&アレルギー無しの効果がありますので、よくリクエストがあります。
但し、このロジウムメッキは少々難易度の高いメッキ作業。
薄い被膜しか形成出来ない特性があるので、下地の処理が宜しく無いといけません。
ス穴やアバタがあると、より強調されちゃいます。
また、汚れ&油脂分が地金表面に少しでも残っているとその部分が「シミ」になり、すぐに被膜がはがれちゃうというデリケートなもの。
また、ロジウムメッキ液の温度管理&浸漬時間もこれまた非常にデリケート。
【メッキ前の洗浄作業工程】
全ての工程は絶対に手で触らず、プラスチック製ピンセットなどで動かします。
1.湯浸漬
研磨作業後のリングにはコンパウンド(研磨剤:油脂分含有)がついていますので、まずは60度台のお湯に数分浸して、コンパウンドを浮かせます。
2.超音波洗浄
専用の洗剤を入れた60度台のお湯ごと超音波洗浄機で1分ほど洗浄。
3.尿素浸漬
金銀の表面に作用し硫化を防止しますし、汚れを強力に剥がす効果があるチオ尿素液に一瞬浸漬。
4.リンス-1
尿素を水でリンス。
5.再び超音波洗浄
もう一度1分ほど超音波洗浄。
6.リンス-2
水に浸して洗浄液や尿素をリンス。
7.リンス-3
別の水槽のきれいな水にしばらく浸漬します。
カレッジリングは彫りが複雑なので、洗浄液や尿素を多く含みやすく、リンス-2の水は洗浄液や尿素の濃度が高いので、別の水で更にリンスする必要があります。
8.乾燥
一番上の写真はこの段階でした。
この後、ようやくメッキ作業デス。
大変でしょ?
 

フィリップ カレッジリング

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