近頃のわかいモンは・・・・ブツブツ・・・

若手のジュエリー職人と話しする機会が2度程ありました。いずれも30代で、職歴10年前後の「これから・・・」っていう連中デスね。

技術的な話や、あーだこーだと世間話ですけど、、、、、どっちの人にも、後半はお説教しちゃいました。

なんでか??

志(こころざし)が低すぎる!!

視野が狭すぎる!!!

「最近のワカイモンは・・・」と決まり文句のトシヨリの説教みたいですけど、とにかく、これじゃダメ!!
まあ、他の日本の宝飾業界の方々とオナハシしても、同様の部分を感じる事があります。

このブログも、宝飾業界関係者の方々が情報収集も兼ねてご覧になっている場合もあるようです。ワタクシの場合は、「指輪」作ってますけど、「宝飾=ジュエリー」じゃなくって「記念品」なので、業界的には完全に「アウトサイダー」ですけど、あえて苦言を・・・・

まず、日本の宝飾業界は、自らが完全に誤解しています。

「海外の貴金属製品は作りがザツで、ダメ」
「繊細さと磨きの良さは日本がイチバン」
などなど・・・・

確かに、海外の宝飾品は作りザツです。でも圧倒的なデザイン性や、見る相手に与える印象やインパクト、クリエイティビリティには圧巻なモノがあります。

そして、技術的にも画一的では無く、工房・メーカー・ブランド毎に特別な「Specialty」を持っていて、「ウチのコレは、他には絶対マネ出来ない。。でも、こーゆーのは苦手・・・」みたいな、一種のアンバランスさ=特別な技術やデザイン面でのトンガッタ特徴があります。

日本の宝飾装身具ってのは、半世紀程度の歴史しかありません。
日本製自動車や電化製品と違って、日本製ジュエリーは、世界的にはほとんど評価されてません。
そりゃソーデス、クレオパトラやシーザーの時代から金銀宝石の指輪やネックレス、王冠やティアラを着飾っていたラテン系の連中や、銀のナイフフォークで御馳走喰ってたフランスやイギリスの貴族連中、貴族一人一人の紋章を指輪に彫って、手紙を封する時にロウ垂らして押印していたゲルマンの連中と比べると、、、、、、

どうしてもワタクシ達日本人は、ついつい自動車や電化製品みたいに、「大量に均質に」モノ作りをする傾向があります。「大量に作って、コスト抑えて・・・・・」みたいな。。。でも、こりゃ、生活必需品に対して求められる基準では無いでしょうかね???

究極の嗜好品であるジュエリーに、量産・コストダウンを求めると、どんどん嗜好品としての価値が薄れて行くんじゃないですかね???

作り手が、そのような発想では、お客様にとって「ワタシの大好きな大事なこの一品」ってーのが、作れる訳無いんじゃないでしょうか?

ってなワケでね♪

若手職人さん達が、揃いも揃って、「量産品」「均質」「無難なモノ作り」の考え方が強いので、ワタクシはイカッているのです!

まず、日本の宝飾職人さんは、海外に出ないとイケマセン。ジュエリーの大量生産工場があるアセアンの国じゃないですよ。EUとかUSとかのジュエリーや貴金属加工の歴史がある国にです。料理の業界を見ると、フランスやイタリアで修業して、技術を身につけて、成功している職人さん(コックさん、パティシェさん達)いますよね?

「イタリア帰りのジュエリー職人さん」って聞いた事無いです。これじゃイケません。

ノーベル賞貰ったエラい先生がTVで言ってました。若者はモット海外に留学しなきゃナラン!!

日本の中で、日本向けに「売れる」と言われモノだけ作ってちゃー、ケータイの「ガラパゴス化」とおんなじになりますよ!!

まあ、日本の宝飾屋さんがダラしない分には、Philip College Ringにとっては強い競争相手がいないって事で、悪い事じゃないけどね・・・・・

でも、それじゃーイカんでしょ! 50歳の誕生日を迎えて、ワタシも仕事出来るのは後10年位か・・・という思いがよぎり、ワカいモンには、もっとガンバッテ貰いたいと強く思うワケです。

フィリップ カレッジリング

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