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PGとWG その1

Philip College Ringとして初のピンクゴールドのカレッジリングを製作中です。

ピンクゴールドとは、別名ローズゴールドとも言われ、日本ジュエリー協会基準では品位表示PG。この製作中のリングは18金ピンクゴールドですので「18KPG」となります。

 

ゴールドは、割金(わりがね)の配合でイエロー・ホワイト・ピンクの色合いがあります。

18KイエローはAu75%+Ag12.5%+Cu12.5%が標準配合で、「黄金律」と言われる美しい金色になります。

 

ホワイトゴールドは、様々な配合がありますが、代表的なのはAuにAg(銀)、Ni(ニッケル)、Pd(パラジウム)やRh(ロジウム)など銀色系金属を配合してAuの黄色味を消すもので、仕上がりは1円玉のような灰色になります。

 

↓↓↓↓↓パラジウム

 

↓↓↓↓↓ロジウム

 

↓↓↓↓↓ニッケル

昨今、電子部品など工業用にRhとPdのニーズが高く、価格も非常に高騰しているので、貴金属のWGにはニッケルが多用されています。ニッケルは非常に豊富に産出され、安価で用途も広い金属ですがアレルギー物質でもあり、またWTOから発がん性物質に指定されていますので、装身具に使うのは好ましくない金属です。Philip College RingのWGにはニッケルは使いません。

 

そして無垢のWGの地金色は美しいものではなく、ニッケル合金色になります。

↓↓↓↓↓ニッケル合金の代表格50円玉の色

つまりWGは【銀灰色】にしかならないので、ほぼ全てのWG装身具にはロジウムメッキが施されます。

 

↓↓↓↓↓ロジウムメッキしたWGのリング

 

よく「ホワイトゴールドは輝きがいいよねー・・」とかいう人がいますが、それロジウムメッキの色ですからっ!!一般の方の99%が誤解していらっしゃいますねーー。

 

ワタクシ、この仕事を始めた直後に女性グループからWGのカレッジリングのご注文を頂き、ロジウムメッキせずにお納めしたら「これホワイトゴールドじゃないでしょ!?灰色じゃん。質が悪いんじゃない!」とお叱りを受けた事があります。

 

そこでロジウムメッキして再納品したら、「これよねーー、ホワイトゴールド!きれい!」とお褒め頂きました・・・・・。おお、、そうか・・・みなさんロジウムメッキの色をWGと思い込んでいるんだ~ーと理解した次第です。

 

 

さて、Philip College Ringでは特殊なWGを採用しております。詳しくは「Philip College Ringのホワイトゴールド仕様について」をご覧下さい。

 

 

 

話しをピンクゴールドに変えましょう。

 

現在、製作中のPGリングです。↓↓↓↓↓

2012年からコラボしているS.O.S fp×Philip College Ringコラボカレッジリングで18KPGのご注文です。

続く

 

フィリップ カレッジリング

PGとWG その2

PGとWG その2です。

その1では主にWGについてご説明しました。

 

今度は製作中のPGリング写真とともにPGとは?もご説明します。

PGは金合金に含まれる銅Cuを多く配合し、赤みを出したものを言います。

ISO基準では、PGなどカラーゴールドを以下のように定義しています。

 

千分率で表記されていますので一般の方にはわかりにくですね。簡単にするには3桁を一桁繰り下げてみると分かりやすいです。例えば「585→58.5%」と読み替えれば分かりやすくなります。通常「18金」というと18KYG(色の呼称3N)は、Au75% Ag12.5% Cu12.5%が代表的配合です。

今回のリングは18KPGです。ISO基準の「色の呼称:4N」です。

 

配合はAu75%(18金の必須配合率)Ag8.5~9.5% 残りがCuつまり15.5~16.5%となります。イエローゴールドより銅の割合を多くして、銅の赤みを利用してピンク色にする訳です。

ただ、このカラーゴールドについてのISO基準は「参考としてのもので規格としない」と注記がついている項目です。なぜならカラーゴールドは中世から様々な配合があり、定義不可能に近いのです。

 

例えば、ある有名な世界的レディースジュエリーブランドのPGは、Cuを20%近く入れ、少量のZn(亜鉛)含んだ配合にしています。こうする事で、コストが下がる事(AgよりCuやZnは安い)と、Znは粘性があるので加工しやすくなります。別のジュエリーブランドでは、Pd(パラジウム)を配合し、強度を高めて最終的にはPGメッキで色を出している場合もあります。

 

変な言い方ですけど、カラーゴールドはISOが規格を決めていないので「いろいろやり放題」。

 

でもPhilip College Ringでは、三元素(Au/Ag/Cu)以外のZnやPdなどは入れず、伝統的なCu割の増加でピンクゴールドを作ろうと思います。

 

 

さて、加工開始。鋳造し、粗研磨したリング枠に石載せの準備をします。

まずダイヤを留める位置にドリルで穴を開け、「当たり」を付けました。

 

次いで、センターストーンを置くクレーター内を石の座りが良いように削ります。

 

石を仮載せしてみると、いい感じです。

 

脇からの見た目も良好。

しかしこの後、問題発生!!!

 

削った石留爪を滑らかに研磨する下処理として火を当てたところ、あちこちの地金表面がボソボソになり、細かいス穴がたくさん出ちゃいました・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 

ここまで加工して気づいた事は、Cu割合が多いので非常に粘性が低い地金であるという事です。通常の18Kは粘性・延展性が良いので、分かりやすく言うと「削りやすい・曲げやすい・戻しやすい素直な地金」なんですが、ピンクゴールドは「削りにくい・脆い・曲げにくい少々気難しい地金」です。

 

あるブランドがZn(亜鉛)を配合する意味が良く分かりました。ようは地金の粘性を増し、加工しやすくするのでしょう。

 

 

続く

フィリップ カレッジリング

セージ日記:癒しの動画

さて、祝日の週末ですので連続でセージ日記をお届けします。

 

緊急事態宣言下ですけど、少しでも癒しになればと散歩以外のセージの癒される動画を選びました。いずれも動画撮影は去年です。

 

 

1本目。大好きなにいちゃんのトイレも付いていくのですが、今日はうっかり付いて行きそびれて締め出されちゃいました。

 

2本目。毎朝恒例のブラッシングです。

 

以上です。

フィリップ カレッジリング

セージ日記:近所の畑散歩

そう言えば・・・今週末は連休ですね。今日は日曜、明日は成人の日です。

 

コロナ禍で祝日とか連休とか意識から飛んじゃっています。成人式も多くが中止されてしまいましたね。再びの緊急事態宣言下、時間のある方はセージの動画で少しでもなごんでください。

 

去年秋深まった10/31の散歩の様子の動画です。

 

こちらは11/2朝の散歩

 

以上です

フィリップ カレッジリング

米国は社会騒乱

いつもの週末は土日ともに「セージ日記」を掲載していますが、今日は時事ネタです。

 

2021/1/8讀賣朝刊1面↓↓↓↓↓

 

同日の日経朝刊一面↓↓↓↓↓

日経・讀賣ともに緊急事態宣言記事の脇にアメリカ議会占拠の記事です。

 

これ、めちゃくちゃな事態です。

 

 

例え話にすると、こうなります。↓↓↓↓↓

 

 

A国のT大統領は民衆の支持を失い、民衆は別の有力者Bを次の大統領に選んだ。でもT派が政府機関を占拠し、B就任を妨害した。つまり「暴動」「クーデター」です。

 

 

これ、アフリカかどこかの発展途上国じゃありません。アメリカ合衆国で起こったのです。もうアメリカの民主主義はめちゃくちゃです。選挙制度も有権者制度も議会制度も踏みにじりです。これじゃあまるで独立したての元植民地で有力部族が割拠する政情不安定な「****民主主義連邦共和国」みたいです。

 

 

コロナ終息とともにアメリカ合衆国の正常化も強く望みます。

 

バイデン新大統領の事や米民主党の事は良く知りませんが、相対比較論ではドナルド・トランプよりましなアメリカになるとの期待を持っています。

 

 

あと、これ↓↓↓↓↓

トランプ当選と政治に大きな影響を与えたSNSが若干正常化しつつあります。正常化というか、成熟してきたのでしょう。

 

しかしまだまだSNSは社会インフラとしては未熟です。金儲けの媒体ビジネスですから人気のコンテンツ(トランブなどの投稿)を制限するのは避けたい訳で、「当該投稿を削除すればアカウント復活」と逃げ道を作っています。自主的に投稿を削除させるのではなく、社会秩序を乱す投稿や外国が他国の内政干渉するような記事は、メディア側として削除・投稿をさせないという措置が必要です。

 

そうすればSNSは社会のメディアインフラとして正当性を認められるでしょう。

 

フィリップ カレッジリング