日本人研究者、真鍋叔郎氏がノーベル物理学賞を受賞しました。その受賞理由も、今最もホットな話題の地球温暖化予測モデルの開発という大偉業です。
なんと1969年(わたくしが9歳)の時に世界初の海洋気候予測モデルの基礎版を開発し、1989年(わたくし29歳)には進化した大気・海洋結合モデル(通称「眞鍋モデル」)を開発し、この気候モデルが2021年現在に至るまで気候変動予測のベースとなっているというから、すごいですね!
10/9讀賣朝刊の記事には、たくさんの示唆が含まれています。
教訓その1:協調は良い事なのか?
米国在住の真鍋氏はインタビューで「なぜ日本に戻らないのか?」の質問に「日本人は互いに邪魔しないよう強調する。米国では他人が感じる事をあまり気にする必要は無い。わたしには協調する能力が無いからアメリカの方が居心地が良い」と仰っているそうです。
わたくしも小学校の頃から通信簿に「協調性に欠ける」と散々書かれて母親を心配させました。子供心に「別に他人に協調しなくてもいーじゃん」と思っていましたので、真鍋氏の仰る事、痛い程よくわかります。
60歳過ぎても、その気持ちに変わりありません。結局、他人との協調がさほど必要ではない組織での仕事ではなく、自営業を選んでおります。(一応、そこそこの大企業で20年ほど会社員しましたけどね)
教訓その2:好奇心が新しい事を生み出す原動力
日本の科学技術の現状について問われると、真鍋氏は「好奇心に駆られた研究が少なくなっている」と答えたそうです。
これも教訓1と密接に関係します。つまり、好奇心に駆られた事をしていると「自分勝手な事ばっかりして・・・・」と協調性が無いヤツと見られる為、周囲が納得する課題を研究開発する訳です。これでは周囲の納得する妥当な結果は得られても、革新的な結果は得られません。
わたくしもカレッジリングビジネスを始めた時、誰一人として積極的な賛意を示してくれた人はいませんでした。「まあ、やりたいならやれば?応援するけどねーー」程度の消極的賛意はありました。
でも、ひたすらカレッジリング・チャンピオンリングの技術や設計、材料や工法などを研究して、お陰様で今はカレッジリングとチャンピオンリングだけを作って食っていけるようになりました。
好奇心に任せて色々な取り組みをしました。従来、彫金では使わない素材や工具や機材を色々試してみたり、日本の彫金業界では使われていない技法を取り入れたりしました。もちろんたくさん失敗して、時間とお金を無駄にもしましたけどね。
協調性が無くても、こちらから他人に迷惑を掛けなければよいじゃないか。
好奇心、思い付きもどんどん試そう!