まん延防止

大阪、兵庫、宮城に続き東京、京都、沖縄にまん延防止措置が発令されましたね。

TVで盛んに報道され、苦境に立つ飲食店さんの声などを紹介しています。

大阪、兵庫、宮城の発令は実態的な感染拡大によるものですが、東京・京都・沖縄への発令は明らかな予防的措置ですね。ゴールデンウィークを控え、代表的観光地の東京・京都・沖縄へは行かないでねーーーという意味です。

TVのコメンテイターなどは、批判的なコメントが多く見られますが、この措置は正しいですね。

人の移動を抑止しないとコロナは拡がります。

きっとまん延防止措置や場合によっては緊急事態宣言はまだ複数回行われるでしょう。ある程度までワクチン普及が進むまで繰り返されると覚悟すべきです。

都度の発令や午後8時だとか9時だとかに一喜一憂せず、とにかく自身がワクチン接種をして、国民全体に広くワクチンが普及するまで諦めて、ジタバタせず、基本的には移動や活動を抑制した生活を送りましょう。

少なくともこの2021年いっぱい、もしかしたら来年の今頃まではここ1年と変わらないアンダーコロナ生活を覚悟しましょう。覚悟を決めてしまえば、都度の発令だの協力金だの罰則金だの8時だ9時だのは何にも気にならなくなります。


もう今年いっぱいを諦めたワタクシが、今最も興味があるのは三つ。

一つ。速やかなワクチン接種の進行を願います。医療従事者の接種は大きな問題無く進んでいるようです。高齢者への接種も始まります。ワタクシは先月3月に父を亡くし、85歳の母がおります。母に早くワクチンを接種してあげたいです。1年に2回も葬儀はごめんです。

二つ。日本の製薬会社にワクチンと治療薬の開発を急いで欲しいです。そもそも医療先進国を自負していたはずの日本国が、全くワクチンの国内生産が無い事は憂うべき事です。質の評価は私にはわかりませんが、ワクチンは中国・ロシアも開発と自国生産に成功しています。

つまりイギリス、アメリカ、中国、ロシアは1年未満で新型ウィルスに対するワクチンの開発と生産、接種にこぎつけています。ワクチンを開発した製薬会社の生産拠点として、ベルギーなどEU域内とインド、共同開発のドイツも先行組です。

我が国はというと、慌ててモデルナ??かどこかと国内ライセンス生産契約を結んだ程度で、国内製薬会社がワクチン開発に成功したとか、もうすぐ成功するとか聞こえてきません。

一時話題になった「アビガン」も、元々インフルエンザ治療薬でかなり前に開発された薬で、「他に無いし、コロナウィルスにも少し位効くんじゃね?」って感じの空回り期待先行でした。実際に治験をしてみたら、コロナ患者への有効性は数値的に立証されていないそうです。

そこで、わたくしの3つ目の興味。

我が国の新薬の開発体制の不備への不満です。

4/1讀賣11面記事です。要約すると、

まず「国家は国民の命を守る事が第一義に存在するとしたら、未知の感染症に対してワクチンや治療薬開発技術を国家として蓄積する事は国家の基本的責務」という事。

先行するファイザーやモデルナなどのワクチンの共通する基礎技術の遺伝子組み換えワクチンは、2014年にある国内製薬会社が厚労省に承認を求めて3年間粘ったが許可されず、2017年に承認申請を取り下げたという事実があり、今になって「遺伝子組み換えならワクチン開発が進むのなら承認する」と後追い行政になっている事実を報道しています。

アメリカでは、ほぼ同時期の2013年にモデルナが同じ遺伝子組み換えワクチンの申請をし、保健社会福祉省(日本の厚労省に相当)から承認され、約130億円の補助金も支給されて研究開発を進めていたので、2020年1月のコロナ発生直後から迅速にワクチン開発を進める事が出来て、翌2月にはワクチンを完成させたとも報じています。

つまり、2013-14年に日米で遺伝子組み換えワクチンの承認申請がなされ、日本では却下、米では承認して補助金を出していたという事実です。その行政判断の違いが、2020年-2021年の新型コロナ禍におけるワクチン開発と生産の差につながっていた訳ですね。

厚労省は心すべき事です。

つまり、私の現在の興味の3つ目は国家行政の危機に対する取り組み方です。

フィリップ カレッジリング