ようやくまともなリーダーが合衆国を統治する事になり、アメリカ合衆国の混迷の4年間が終わりました。
後は中国とロシアがまともな穏健な政策を取るようになれば、本当に世界は平和になるんですけどねーーー。
中国は共産党政権という一党独裁です。共産主義というのは既に過去の遺物になっています。19世紀にカール・マルクスとエンゲルスが共産主義を確立し、東欧を中心に広がりました。20世紀に入りロシア革命でロシア共産党が政権を取り、第二次世界大戦末期の混乱の中、中国で共産党が政権を取り、東欧・東アジアの共産主義国家の核になりました。
他にも東欧・中南米・北朝鮮・北ベトナムなどで共産主義国家が相次ぎ成立。
各国個別の様々な事情や背景を別にして大きく括ると、帝政(王政)や圧政への反発が共産主義化の共通点です。そもそもマルクス・エンゲルスはドイツ帝国(プロセイン)からの亡命者。ソビエトは帝政ロシアへの民衆革命など。
はるか昔に課題図書で読んだマルクスの「共産主義者宣言」だったか「資本論」だか定かではありませんが今でも覚えているのは、「小麦1ブッシェル」の下り。
ブッシェル(体積)=8ガロン=36リットル程度
肥えた土地なら小麦1ブッシェルを生産するは簡単だが、痩せた土地で同じ労働量を投入しても1ブッシェル生産出来ない。でも労働者の労働価値は変わらない。だから肥えた土地も痩せた土地も私有財産を禁止して全て国有財産として、獲れた小麦は国家が労働者に均等に分配する。
わたし、この一節でいっぺんに共産主義というものに嫌悪感を抱いた記憶が鮮明なのです。
確かに元々持っていた土地が肥えているか痩せているかは不平等かもしれませんが、痩せた土地でもっと小麦が収穫できるように土地改良や品種改良、農機具や肥料の改良など「より良くする」努力を否定しているからです。
中学校かな?社会科だか世界史だかでも習いました。ソビエトの「コルホーズ」と「ソフホーズ」。マルクスの唱えた「小麦1ブッシェル」思想の結果の要は国営農場です。
「誰もまじめに働かない・努力しない」コルホーズ・ソフホーズは、広大な土地のあるソビエトにも関わらず、国民の必要とする食料を十分に生産出来ず、常に食料不足だったそうです。
そしてソビエト崩壊。これ1世紀経ってみて、共産主義は帝政と同様に国民の基本的欲求=食べる・住む・着るを十分に満たせないという事が分かったからです。
中国共産党はちょっとアタマいいですね。ソビエト共産党の失敗を踏まえ、人民に必要な食料を与え、適度な自由を与え、改革開放運動で「努力したものは富を得る事が出来る」道を開きました。
「社会主義市場経済」でしたっけ?「先に豊かになれる者たちを富ませ、落伍した者たちを助けること」というマルクス方式ではない落伍者救済方式が、今のところ成功しています。つまり、努力=富を得る事を許容した所がマルクス主義と全く違います。
ただ、これら改革開放などの非マルクス主義の政策の根っ子にあるのは、中国共産党政権の存続です。
例えるなら、今まで国家の土地も農場も工場も独占していた王様が、上手く面倒見切れずに一部の農場や工場をヤル気のあるヤツに任せて富を生ませ、国民全般への富の再分配を仕切る方式です。
それはそれで、他所の国の政策ですからワタクシは反対する筋合いのものではないのですが、中国の拡張主義には賛同出来ません。既に十分な広さの国家面積があるのに、チベットやら新疆ウイグルやら南シナ海やら尖閣諸島やら、「よそん地を欲しがる」行動は全くもってダメダメ。
なんで欲しがるかな???
あと、ロシア。ここも共産党政権ではありませんが、プーチンの一党独裁ならぬ「1者独裁」政権。
批判するものは毒殺しちゃう陰湿さが怖いですねーーー。
そして最大の欠点は、中国と同じくひろーい国家面積を持つにも関わらず拡張主義で、ウクライナからクリミアを取り上げたり・・・・。
中国が共産党独裁でも、ロシアがプーチン独裁でもいいから、両方とも拡張主義を止めれば、世界は平和になるんですけどねーーーー。
あっ、北朝鮮! 北朝鮮は中国が支援を止めれば、あっという間に政権が飛びます。
今日は、珍しく世界政治のお話しでした。