シリーズでお送りしているバッグ・チャーム作り その3です。
前回、アタッチメントチェーンの切断をお伝えしました。カットした余分なコマなどの残り地金は、「リテンション」として溜めておきます。Retention:保持、保管
あっ、、、取っておいて溶かして再利用するとおもってるでしょ???
それ、間違い。
このような地金クズは、ただ単に溶かして再利用する事は出来ません。ただ溶かしただけではカーボン(炭素)などの不純物が入り込み、ス穴だらけの脆弱な地金になっちゃいます。
地金を再生利用する場合は、大掛かりな設備で「精錬」smeltingしないと使い物にならないのです。そこでこのように保管しておいたリテンションメタルはある程度溜まったら専門業者に依頼して、高温で溶解し、硫酸などの薬剤を混ぜ、不純物除去を行なった上、真空環境で鍛金(たんきん)されて高圧圧延を経て、純度の高い次の鋳造に耐えうる再生地金になるのです。
硫酸などの危険な薬剤を1000度近い高温で扱い、真空環境や高圧圧延をするには、町工場のレベルでは不可能な設備機器が必要ですし、爆発炎上の危険もありますので周辺に住宅の無い埋め立て地などの工業地帯でしか設備設置許可が下りません。
だから、そのような専門業者さんに持ち込めるキロ単位になるまで溜めておく(リテンション)のです。だいたい・・10年に1回くらいですかね?精錬再利用に出せるのは。
真鍮や丹銅など銅(Cu)は、ほとんど使いませんので数十年後しか再利用できないでしょう、、生きてないかも・・・
ゴールドです。まだ8gしか溜まってません。
10金↓↓↓↓↓
14金↓↓↓↓↓
シルバーは100gくらいあります↓↓↓↓↓
おっと、、バッグチャーム作りに戻りましょう。
これでパーツが揃いました。
ペンダントヘッド本体、チェーンとつなぎパーツ類です。パーツは、左から真鍮製ロブスターフック、直径5mm線径0.7mmのマルカン、12㎝長さのチェーン、直径7mm内径5mm線径1mmのマルカン。
このような場合、マルカン(Oリング)の直径・内径・線径の選択設計が重要です。これを間違うと、ペンダントにチェーンが通せない・・・とか、チェーンのコマにマルカンが通らないとか、、、他のパーツとの太さの見た目バランスがおかしいとか、、強度に問題が出たりとか、、、
なので、次に作る時の為に適切なパーツを決めたら数字をメモっとかないといけません。
続く