4/22讀賣新聞の比較的小さ目の記事。
タイトルは「自衛隊式予防 各国へ」
クルーズ船ダイヤモンド・プリンセスなど多くのクラスター発生現場に災害派遣された自衛隊ですが、未だに感染者ゼロだそうです。よく読むと、特に感染予防の「秘策」のような画期的な方法はなさそうですが、手指消毒の動作・時間・手順、マスク着脱の手順・動作・してはいけない事を「徹底的に訓練」出来ているようです。
新聞記事ではなくTV報道でしたが、世田谷にある自衛隊中央病院もコロナ感染有症者を流行初期から数百人単位で受け入れつつも、院内感染ゼロだそうです。報道では、やはり予防の「訓練」と「徹底」が言われていました。
自衛隊式の感染予防の「秘訣」があるとすれば「徹底」「訓練」です。
それは一流の証しです。
「訓練」とは、同じ事を繰り返し繰り返し徹底的に完璧に出来るまでやり、出来るようになっても気を抜かず、そして常に「その手順は最適なのか?もっと良い手順は無いか?」「その動作には別の動作に変えればより良い結果が出るのではないか?」「もっと時間が短縮できないか?短縮しすぎると結果に悪影響が出ないか?」などを追及し続け、試し、繰り返し、結果を比較して、より良い事があればそれを訓練に取り入れ、新しい事が「徹底的」に完璧に出来るまでやり続け、出来るようになっても気を抜かず、、、、、、、この訓練と徹底の繰り返しが秘訣でしょうね。
Try and Error
Plan, Do, See
いずれも軍事や経営の教則本に出ている大原則です。
これは、カレッジリング作りの彫金技術にも通じています。
いや、全ての技術習得に通じる事です。
手順がバラバラ、動作も安定しない、時間・量・温度など定量的要素を気にしない=結果が良くない=これ3流。
手順通りに同じ動作できっちり定量的要素も守られた作業が出来る=安定して良い結果=これじゃ2流止まりなんです。
手順・動作・定量化も完璧に出来るが、常に新しいより良い手順・動作・量を考え、試し、結果を比較して常により良いものを追求し続ける=従来の良い結果を上回る更なる領域まで行く=これ1流です。
料理や彫金、加工など手作業の技術職には、「腕(うで)と経験」みたいな思い込みがあります。これ間違い。技術とは全て手順・動作・時間・温度・数量などの科学的定量化の組み合わせです。
もちろん「五感」も重要です。同じ手順・動作・時間や温度でやっていても違う結果が出る事があるので、そうなったときに感知して対応する直感的能力も一流に求められます。
ワタクシ、自分自身がまだ高い品質の製品が作れなかった駆け出しの頃、手順とか動作とかイチイチ測るとか、めんどくせーなーーーって思ってましたもん。当時の私は3流でした。
良くない結果が出たときに「手順通り(マニュアル通り)にやったので自分の責任ではない」では2流です。
自衛隊は訓練ばかりしていて無駄じゃないか・・・・・と言う人もいますが、1流とは何かを知らない3流の人々なんでしょうね。