ルイ・ヴィトン

先日、都内のルイ・ヴィトンショップでネックレスをじっくり観察しました。わたくし、用事で出かけた時に空き時間があると、デパートなどのジュエリー売り場を回ります。オベンキョです。

 

「カレッジリングってレディースジュエリーと関係なく無い??」とおもうでしょ?

 

あるんですわ、これが。

 

特に参考になるのは、石留めの技法。世界最高峰のジュエリーブランドと言われる「ヴァンクリーフ&アーペル」の石留め技法は、Philip College Ringのチャンピオンリングの石留技法のお手本になっています。

 

それにPhilip College Ringは、一部クライアントさんの要望で、リング以外のジュエリーアイテムを作る事もあります。ペンダント、ネックレス、ブレス、タイピン、ラペルピン、カフスなどなど。それらのオベンキョにもなります。

 

 

ってな訳で、先日東京駅で待ち合わせがあり、特急電車の都合で30分以上早めについて時間が余りましたので、東京駅大丸1Fのルイ・ヴィトンショップへ。ヴィトンは、かばん屋さんですがハイジュエリーも展開しています。

 

目についたのは、コリエ・イディールという商品名の豪華なツインネックレス。

18Kチェーンは幅1.0mmの丸っこいアズキ。ツインの連結部はジャンプリングを使わずに、アズキのコマでつないであります。各チャームは直径1.5mmのジャンプリングで連結。全てリングのつなぎ目は、レーザーかプラズマで溶接してあります。

 

Philip College Ringもチェーンを自家製する際、ジャンプリングのつなぎ目はプラズマ溶接しております。

 

直径1.25mmのカップに1.2mmのダイヤを4か所配置。内側中央の丸っこい花モチーフのみWGです。お値段781,000円。

店員さん、必死・・・「クリスマスプレゼントですか??奥様へですか??金色と銀色とどちらがお好きですか???」と聞いてきます。。。悪いね、、、オベンキョで見せてもらってます・・とは言えないので、生返事ばかり。

 

ワタクシ、このネックレスをじっくり研究してサイズ感や技法を頭に入れたので「ありがとう、もう結構です」とネックレスをケースに仕舞うよう促すと、店員さんは「値段が高過ぎたのかな?」と思ったようで、「こちらのシンプルなネックレスですとお求めやすい価格になります」と出してきたのが、、、

うん、確かにシンプル。LVマークと尖った花のモチーフネックレスの2種。いずれもお値段253,000円。技法的には既にPhilip College Ringでもロゴマークペンダントで使っているペンダント内部のチェーン通し穴にチェーンを通す技法です。普通、ペンダントの上に「バチカン」とか「ベイル」というチェーン通し金具を付けてチェーンを通しますが、通し穴技法だとロゴそのもののフォルムが変わらないので良いです。

 

例えばコレ↓↓↓↓↓

 

帰ろうとして目についたのが新しいLVロゴマークのバッグ。

ヴィトンの代表マークは、明朝体のLとVの重なりと丸い花、尖った花を複数用いた「モノグラム」ですね。でも、この新ロゴマーク「ツイスト」というらしいのですが、全く違う都会的なLとVです。

 

LVと花2種で100年商売してきたのでそろそろ新しいLVマークをってコトでしょう。以前読んだブランドマーケティングの本に「ブランドの陳腐化防止策」にあったロゴの複数化ってヤツですね。教科書通りのマーケティングです。

 

日本では、ブランドロゴは絶対変えてはいけない神聖化したもの・・という理解がマーケティング担当者に一般的です。これ誤解。というか、企業のマーケティング担当者がマーケティングをしっかり勉強していない人が多いですね。単に人事異動でマーケティング部に来ちゃった・・・とか、専門性を無視した人事配置しているので仕方ないですけどね。

 

ヴィトンやカルティエ、NYヤンキースやBOSレッドソックスなどはロゴマークを様々なバリエーションで展開して商品化しているのですが、そのような柔軟思想は日本人マーケターには無いですね。

 

だから憲法改正論議がスッタモンダするんですかね?

変えるべきモノは変えないとね。

フィリップ カレッジリング

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