【レイバーシフト】その5

今回のシリーズブログ【レイバーシフト】は、経済的・政治的要素を含んでいます。

 

特に今回の「その5」では外国人労働者問題を扱いますので、反対と思われる方はコメント欄かトラックバックにご意見を頂いても結構です。ただし、匿名・誹謗中傷のコメントは削除致します。

 

 

 

この外国人労働者の受け入れ拡大は、政策的に大間違いだし、経済的にも日本の豊かさが減少する良くない政策だと思っています。

 

外国人労働者って言っても、GDPが高いアメリカやドイツやスウェーデンなどの先進国から労働者が来る訳ではありません。アジアやアフリカ、中東、中南米など発展途上国から「出稼ぎ」に来るのです。これら発展途上国は賃金水準が低く、日本の5K職種の最低レベルの賃金でも自国通貨勘定すれば高給取りになるから日本に来る訳です。

 

 

仮に外国人労働者が5K職種などの人出不足を充当してしまったら、今後発生する大量の失業ホワイトカラー層の雇用受け皿が無くなり、大量の失業者が発生します。

 

つまり失業政策的に過ちです。

 

 

また、経済学的・企業経営的にも賃金水準の低い外国人労働者を増加させることは売り上げ減・経済規模減を招きます。

 

外国人労働者は賃金水準が低い訳ですから、所得税等の税収も低くなります。そして可処分所得の大半は自国の家族へ送金したり持ち帰る訳ですから、その額分の日本の国富が減少する事になります。

 

そして外国人労働者が定着すればするほど、文化的・政治的問題が大きくなる事は、西欧各国を見れば明らかです。今年2月にドイツのメルケル首相が貿易協定の協議で来日し、その際に慶應大学で学生との対話集会での発言を以下に引用します。

 

 

以下、メルケル発言要約=

 

ドイツは1960年代初めから中東地域からガストアルバイター(外国人労働者)を受け入れてきて、今では外国人労働者は300万人に達する。短期帰国者が中心だったが労働資格を取り、移民する者も多く、今では第3世代になっている。しかし、ドイツ社会によりよく同化・統合されているかというと、決して良好とは言えない。同化して文化的にも生活的にも摩擦を起こさない外国人も少数いるが、多くは同化されず、家庭では母国語が使われているため、ドイツ国籍を取得しても充分なドイツ語能力が無く、それが低学歴・高失業率につながり、犯罪やテロの温床となっていることは認めざるおえない。

 

=要約、以上

 

政治的・国際貢献的・人道的観点から、外国人労働者を積極的に受け入れ、半世紀経過したドイツは悩んでいる訳です。フランスでのテロ、ベルギーでのテロ、いずれも移民問題が底流にあると言われています。

 

 

半世紀後の日本の首相が別の国に行き、以下のようにスピーチするかもしれません。

 

=仮定のスピーチ内容

 

日本は2020年頃から外国人労働者を受け入れてきて、今では外国人労働者は***万人に達する。短期帰国者が中心だったが労働資格を取り、定住する者も多く、今では第3世代になっている。しかし、日本社会によりよく同化・統合されているかというと、決して良好とは言えない。同化して文化的にも生活的にも摩擦を起こさない外国人も少数いるが、多くは同化されず、家庭では母国語が使われているため、日本国籍を取得しても充分な日本語能力が無く、それが低学歴・高失業率につながり、犯罪やテロの温床となっていることは認めざるおえない。

 

=以上、仮定のストーリー

 

つまり、外国人労働者は長期的に国内の治安悪化や文化摩擦を生むという事です。

 

続く

 

フィリップ カレッジリング

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