小説:米朝開戦

今、現時点でかなり刺激的なタイトルの小説ですね。

 

マーク・グリーニー著

トム・クランシー・シリーズ「米朝開戦」

ペーパーバック4巻シリーズです。

 

ワタクシは若い時から大好きな米国人ノンフィクション作家トム・クランシーは、映画化された代表作「レッド・オクトーバーを終え」「愛国者のゲーム(パトリオットゲーム)」など「ジャック・ライアン・シリーズ」の名作を世に出しましたが、2013年に亡くなっています。

 

クランシーは、晩年体調を崩しながらも小説を出し続けましたが、その晩年作品にはマーク・グリーニーが共著としてクランシーをサポートしました。クランシーの死後は、グリーニーが「ジャック・ライアンシリーズ」を引き継ぎ、リリースを続けているものです。

 

この「米朝開戦」は、北朝鮮は核ミサイル開発を進める為に外貨が必要で、違法な方法でレアアースを生産し外貨を得ようとします。核ミサイル部品の違法輸入やレアアース生産に必要なソフトウェアなどを産業スパイ行為で入手しようとするも、アメリカなどに都度阻止されるので、郷を煮やした頭の悪い北朝鮮の3代目指導者がアメリカ大統領の暗殺を企てたものの失敗し、逆に失脚に追い込まれるというストーリー。

 

このノンフィクション小説は、クランシー没年翌年の2014年に発刊されましたので、当然ながら推敲や原稿段階はクランシー生存中の2010年代前半だったものでしょう。現実の北朝鮮の指導者金正恩の就任が2010年ですので、それにインスパイアされたストーリーですよね。

 

大した先見の明です。

 

小説では、冷静沈着で有能なアメリカ大統領ジャック・ライアンが頭の悪い北朝鮮の3代目最高指導者チェ・ジフンをやりこめます。

 

ところが!

 

現実では2016年にアメリカにも頭のおかしい指導者が登場してしまいます。

 

つまり、現実では頭のおかしいアメリカ大統領と頭の悪い北朝鮮の3代目最高指導者が、ガキの喧ケンカを繰り広げるというノンフィクション小説を超える非現実的な展開をしています・・・・・

 

小説とは逆に現実では、アメリカ側が自浄作用を働かせ、頭の悪い北朝鮮の指導者に対峙するために、頭のおかしい大統領をまともな大統領に交代させるという解決策になるような気が・・・・・するのですが・・・

フィリップ カレッジリング

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