昨年秋にお納めしたお客様から「リング着けていたら、何かにぶつけちゃったみたいで石(オニキス)が欠けちゃった~・・」とヘルプ要請を頂きました。
石が欠ける程の打突の場合の多くは、石を留めている「リム」もキズか変形、欠けがあります。そうした場合、リムそのものを切り取って、再度同じ地金でリムを再形成し、溶接しなければなりません。その上で、新たな石を留めるという事になります。
Q「リムの状態はいかがでしょう?」
A「大丈夫みたいだけど・・・」
Q「では一旦お送り下さい。見てみないとカクカクシカジカ(上記の事)でお直しの費用がわかりません」
A「では送りますねー」
ってなワケで、お送り頂きました。
う~う~、、撮るのを忘れましたが、見事に石の天頂部に打突痕!
う~う~、リムは無傷だっ!
まずはリングを超音波洗浄機できれいに洗浄・・・って、洗浄機の中でオニキスがバラバラになった!
よほど幸運なぶつけ方をしたのでしょう。
リングもリムも全く無傷。
オニキスだけ、超音波洗浄でバラけるちょうどイイ割れ方!
こういう
ぶつけ方は珍しいデス。
そこで、この石座にぴったりの新しいオニキスの周囲をほんの少しリカットして、現状の石座にハマるようにして、リムを倒してリセット完了となりました。
お客様には、石代のみをご請求させて頂きました。
新しい石以外、特に材料使ったわけでもないし、溶接など面倒な作業もしたワケではないですからね^^。
オニキスのはパッと見、真っ黒にみえますけど、実際は「黒石英」ですので欠片を見ると透明感があるのがわかります。
「練り物」と呼ばれるセラミック製の偽オニキスは、陶器ですのでほんとに真っ黒ですけどね。