カレッジリングは工芸品ーその1

お客様と打合せをしていると、よく感じる事。。。
カレッジリングを工業製品と思っていらっしゃる方が多いデス。
確かに一部の量産ジュエリーは、工業製品と言えます。アルミダイキャストやロストワックス製法で、均一に大量に同じ顔の製品を作っています。
でも、一点物ジュエリーやカレッジリングは、工芸品です。1点づつ、顔が微妙に違うのです。そこのところをmm単位で同一性を求められるとご注文をお請けできません。。。
そーですねーーー、、、なんともウマい例えが見つかりませんけど、、、、手彫りの仏像ってほどまでハンドクラフトではありませんけど・・・
ってなコトをずーっと思っていました。
未だに一言で説明できる良い例えが浮かびません。。
でもある時、グループ注文の品を作っている時に、「そーそー、こういうところがあるんだよねー」と写メを撮りました。
微妙な違いなんですけど、わかりますでしょうかね?
全て最も標準的なスタンダード1001型。
指サイズ違い3点。

一番左は14号12g まんなかは22号 15g 右は25号 16g
指サイズの違いで若干づつ重量を変えます。

分かりやすい違いは厚み。
14号12gが最も軽量なんですけど、一番厚みがありますね。
11gにしておけば、他のリングと厚みが統一出来たかな?
でも、鋳造時に出来上がり重量を1g単位で微調整するのは困難。
鍛造時に、ヤスリで削り出して重量を調整するのみです。
この14号をこれ以上削るとすれば、リング穴内側に手を付けざるおえませんが、そうすると指サイズが大きくなっちゃいます。
つまり、このリング厚は個体毎に若干づつ違うのです。

そして、分かりにくいのですが、製造上とても苦労するのがベゼル角。
石座文字の溝の角度ですね。
サイズが小さいものは角度が急で、大きいものは角度がなだらかになってしまいます。
画像に線を当ててイラストレーターで測ってみると、、、

続く

フィリップ カレッジリング

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