ある日の作業台

年末納期の品の後半工程に取り掛かる前の作業台は、比較的空いています。
ある日の作業台には、4つ。

石載せまで済ませて、今から最終工程入るところ。
この後、
「指あたり面取り」=リングホールの周囲の角を丸くして、装着時の指あたり感触を柔らかくする作業。
「内側打刻・内側研磨」=ホールマークやリクエスト内容の打刻を行い、内側を研磨します。
リング内側は、あまりツルツルにしてしまうと汗をかいた時など「スポっ」と抜けちゃうので、抵抗を付けるために「ストラクチャー」という滑り止めの浅い線を入れておきます。
「最終研磨2工程」=ここで初めてバフモーターを使い、2種のコンパウンドとバフ布でキレイに磨きます。
「洗浄」=超音波洗浄機とジオ尿素入り薬剤で洗浄し、リンスします。
「乾燥」=ドライヤーで温めて石裏に入り込んだ洗浄液まで完全に乾燥させます。
「最終調整」=コンパウンドも全て綺麗に取れると、初めて見えてくる小さなス穴やキズも発見するときがあります。
ここで最終彫金作業をしますが、コンパウンドを使った場合、再度洗浄します。
「黒美仕上げ」=特殊な薬剤で凹み部のみ黒くします。乾燥に1日。そしてアセトンで黒くしたくない部分は剥離。
「完成品記録用写真撮影」=高精度デジカメで完成品を全アングル撮影します。
以外とこの段階で再びス穴やキズ、その他の「アラ」を発見します。
ようは肉眼では見難い「アラ」もデジカメの拡大写真で発見するときがあるのです。
そうすると・・・再び工程逆戻り・・・
晴れて「完成」となります。
 

フィリップ カレッジリング

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