銀相場

 前回の「金相場」のブログ続編、銀相場です。

まずは、例のニューヨーク取引市場グラフから。単位は、金と同じ1トロイオンス:troz=約31g。

【10年間推移】2000年-2010年

【5年推移】

【60日推移】

金相場と若干傾向が違いますが、2000年には、$5.50だったのが2010年10月には$23.00と金と同様に約5倍近くに上昇です。

前回ログの最後に記載しました、「金銀相場は下がる要素が少ないから」の理由は、以下のグラフに顕著に現れています。

これは、1977年(33年前)以降の銀素材の用途推移グラフ

一番下の薄い緑Photographyは、写真加工に使用される銀素材です。2000年以降のデジカメの普及で若干低下傾向ですが、以前として市場の1/3近くを占める大消費市場。

2番目の赤Jewelry&Silverwareが、宝飾品・銀細工製品など。以前は全体の2割程度でしたが、1990年代以降、日本はじめ世界的に「安価な貴金属」として一時的に需要が増えました。

ブルーのElectronicsは、電気製品向けでジワジワ増加。2001年以降に出てきたSuper Conductorsは、「超伝導」製品への用途ですので、Electorinicsと同じカテゴリですね。

Other Useで一番多いのは、衛生陶器や抗菌消臭スプレーなど「抗菌製品」。

ざっくりまとめて言いますと、携帯電話・パソコン・TV・その他のハイテク製品や、抗菌機能を持つバイオテクノロジー製品などが、1/3の用途を占め、ドンドン増加中なんです。

デジカメ写真も、保存性の高い高感度印刷する際には、「銀塩」技術で印刷します。

ジュエリー以外の2/3の用途は、近代社会に不可欠の素材として使用されていて、今後、中国・インド・ブラジルなど人口がメチャ多い発展途上国が、日本欧米並に生活水準が近代化されていけば、ハイテク・バイオ製品の市場は、もっと大きくなり、金銀がもっと必要とされる・・・・・・・。

そーういえば、携帯や情報端末などの事を「都市鉱山」なんていいますね。。。

昨今、尖閣諸島問題でクローズアップされた「レアアース」みたいに政治取引の材料にはなっていませんが、いずれにしても世界的に近代工業に必要不可欠なのが、金銀やプラチナ・パラジウムなどの貴金属素材なんです。

「♪てなワケでね♪」 金銀は、近代的生活を支える製品の必需品として将来も値がサガラン!と投機資金の流入になってしまっています。

【更に続く】

フィリップ カレッジリング

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