ホワイトゴールド【その1】

 今日は、ちょっと専門的なお話しです。

当社のカレッジリング・チャンピオンリングに使用する「ホワイトゴールド」(以下WG)の仕様を変更しました。
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【ホワイトゴールド仕様変更のお知らせ】

日本人の特に女性は、WGが好きですね~。
でも、ほとんどの方はWGを誤解してますね~。

WGは、マッ白けのピッカピカと思ってるでしょ!!
実は、銀灰色(シルバーグレー)なんです。
そーですねー、1円玉の色と思って下さい。

日本で売られているWGジュエリーの99%は、その銀灰色の地金の上に、「ロジウムメッキ」又は「シルバーメッキ」が施されていて、真っ白けーのピッカピカなんですよね。

「やっぱりホワイトゴールドはキレイネー・・」なんて言っているアナタ! ゴカイですよ!!

ジュエリーを販売されていらっしゃる方々でも、知識の豊富な方じゃ無いと、本当のWGの色目を知らないようです。さすがに、高級ブランドジュエリー売り場のスタッフさんクラスだと、大体ご存知ですけどね。

そして、そのWGは2種類あります。

例えば、WG14K(ホワイトゴールド14金)だと、

約6割が金(Au)、2割程度のパラジウム(Pd), 残りがシルバーなどで、これは「高価なWG」です。
「パラジウム割りWG]が正式名称。

「安価なWG」ってのがあって、6割のAu,2割近くのニッケル(Ni)、5%程の亜鉛(Zn)、のこりが銅(Cu)で、「ニッケル割WG]。

パラ割りWGは、色艶も比較的良く、延展性が良いのでカレッジリングなどの貴金属加工にも向きますが、白金族でプラチナと同類のパラジウムは産出量がとっても少なく、高価なんです。そこにもってきて、自動車の触媒、携帯電話やパソコン等の電子部品、歯科用人工歯など近代の工業に不可欠な金属なので、需要ひっ迫しています。

いまや、近代的な生活の実需にお役に立てない貴金属装身具向けには、ほとんど売ってくれません。歯医者さんの「銀歯」にも、シルバーとともにパラで割ったものが最上級なんですが、歯科技工にさえ回ってこないそうです。

そこでWGの主流を占めたのが、とっても安いニッケル・亜鉛で割った「ニッケル割りWG]。
こいつが、クセモノ。

まず、見た目が悪い。 【灰色】です。 そして、鋳造後の表面が、ブツブツ。 メチャ、柔らかい。
力の強い人なら、指で曲げれるぐらい柔らかい。 その割に、延展性が無いので鋳造しにくい。
最大の問題は、ニッケル・亜鉛という「アレルギー2大金属」を使用している事。

当然ながら、ロジウムなどの表面メッキ加工をしなければ、見れたモンじゃありません。

でも、ニッケル割りは銅と銀で割ったイエローゴールドより当然割安になりますので、「お手頃価格のWG」となって、人気なんですねー。。。。

業界の「知恵」と申しますか・・・・・・・

「悪知恵」と申しますか・・・・・・・・・・・

でも、パラジウムが入手できないのは致し方ないですよねーーーー。

Philip College Ringでは、長年にわたってWGをお勧めしてきませんでした。価格表にも載せて無かったです。「どうしても・・・」とおっしゃる方にのみ、お作りしていたのが実情です。

【続く】

フィリップ カレッジリング

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